公正証書原本不実記載罪
公正証書原本不実記載罪
刑法157条に定められた罪です。
「公務員に対し虚偽の申立てをして、登記簿、戸籍簿その他の権利若しくは義務に関する公正証書の原本に不実の記載をさせ、又は権利若しくは義務に関する公正証書の原本として用いられる電磁的記録に不実の記録をさせた者は、5年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。」
ここでいう「公正証書」とは、公証人作成の公正証書のほか、戸籍や登記簿謄本なども含みます。
この罪で裁判を起こされやすいものとして、偽装結婚、偽装養子縁組などがあります。
登記簿がらみですと、他人の不動産の名義を勝手に変更するなどした場合に、この罪にも問われます。
公務員が扱う文書を変更させる目的の多くは、詐欺に絡むものです。そのため、現実の刑事裁判では、詐欺や文書偽造などと一緒に問われていることが多い罪です。
年間1100~1200件程度検挙されている犯罪です。