示談交渉と刑事弁護
示談交渉と刑事弁護
示談は、被害者に対して、示談金を支払うことで損害賠償についての問題を解決するものです。
損害賠償については本来は民事上の問題です。
しかし、民事上の金銭問題が解決されていることで、刑事上も有利な扱いを受けることが多いため、刑事弁護の一環として示談交渉をおこないます。
多くの事件において、起訴前に示談を成立させることができれば、起訴猶予の可能性が高まります。また、
起訴後であっても、示談を成立させることで、判決で量刑上有利な扱いがされることが多いです。
つまり、示談をすることによって、刑事事件としては有利に進むことがほとんどです。
ただし、起訴前の場合、弁護人が被害者の連絡先を知るためには、警察や検察官から聞かなければなりません。この際、検察官等は、被害者の意向を確認します。
したがって、被害者側が、弁護人には「連絡先を教えないでくれ」と言っていると、示談交渉自体を始めることができない、ということもあります。
また、起訴後は多くの事件で、裁判所に提出される記録を確認することで、被害者の連絡先を知ることができます。ただし、性犯罪など一部の事件では、裁判所に提出される記録にも被害者の連絡先が記載されていないこともあります。
刑事事件の流れ
捜査開始 | ||
任意取調 | ||
逮捕・身柄付送致 | ||
勾留・勾留延長 | ||
不起訴・起訴猶予保釈 | ||
起訴 | 略式(罰金)・釈放 | |
公判請求(保釈請求) | ||
公判 | ||
判決 | 執行猶予・保釈 | |
実刑 |